本気で始めるFX〔実践編〕
日本のマスコミでは、よく「ニューヨーク市場では円高が進んだ」といった話がありますが、それは対ドルの話を中心としたもので、同時に対ユーロや対ポンドでは円安になっているケースもあります。
マーケットは通貨同士が幾重にも絡み合ってできあがっており、1つの通貨ペアの動きだけみていても相場の動きはつかめません。
基軸通貨の米ドルが最大の影響を及ぼすことは確かですが、それでも時にはユーロや円などが中心になることもあります。
その時々のマーケットを動かしている主役の通貨を探すことが、利益を上げる鍵の1つです。そのためには、少なくとも3つ以上の通貨ペアの動きを比較していきます。
例えば、ユーロ円の取引をする時にはユーロドル、ドル円、ユーロ円の最低3つの動きを同時にみるようにします。
・クロス円の動くメカニズムを知る
この説明の前に、外国為替市場におけるクロス取引の基本的な動きをおさらいしましょう。
インターバンクでの通貨取引はメジャー通貨(主要通貨)とマイナー通貨に分けられます。メジャー通貨とはドルや円、ユーロ、ポンドなど24時間どこでも取引され、取引量も多い通貨を指します。
豪ドルやカナダドル、スイスフランなども含めることもあります。
マイナー通貨はそれ以外の取引量の少ない通貨を指し、基軸通貨のドルを基本とした通貨ペアとして取引されます。
例えば香港ドル、タイバーツ、NZドル、南アランド、ノルウェークローネやトルコリラといったところです。
その他にも、殆ど名前の聞いたこともないような通貨もあります。しかし、これらの通貨は流動性が極端に低く、対ドル以外は殆ど取引されません。
そのような時にインターバンクでは、2つの通貨ペアをクロスさせてレートを作ります。例えばNZドル/円を取引したい場合には、NZドル/ドル(NZD/USD)とドル/円(USD/JPY)の2つの取引を行い、プライスを作り出します。
掛け算をすることで、分子と分母のドルが相殺され、NZドル/円の買いができあがります。
次に、香港ドル/円を買いたい時には、ドル/円を買ってドル/香港ドルを売れば、分子と分母のドルが相殺され、香港ドル/円の買いができあがります。こちらは掛け算ではなく割り算になります。
このように通貨ペアというのは、流動性が高ければストレートでプライスが出てきますが、流動性が低いと市場で組み合わせて作ることになります。
かつて固定相場制から変動相場制に移行した頃には、主要通貨でもクロス取引をすることで色々な通貨ペアのプライスを出していました。
このメカニズムは今でも同じで、これを頭に入れておくとこれからの話が理解しやすくなります。
参考になさってください。
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